こどもの鏡文字は直すべき?発達の視点で見る理由と関わり方

「発達×個性」を起点に、こどもの学び方・おうち英語・海外教育を、こどもと歩む人たちが“デザインしていく”ための視点や問いをお届けしている林智代乃です。

【書く】にパワーがいるタイプの娘も、最近は彼女比で段々と学校のノートを書いて帰ってくるようになりました。

 

こどもの発達と個性を活かすおうち英語でグローバル子育て

こどもの発達と個性を活かすからできる!グローバル力も育つバイリンガル子育て、林智代乃です。 以前書いた娘の1年生生活。 …

 

だいぶ学校でノートを書いて帰ってくるようになってきてふと思ったのが、「鏡文字がなくなってきたなぁ…」という事。

「なくなってきた」だけあって、たまーに間違える事が実は未だにあったりするんでけどね^^;

 

 

そんな鏡文字に関して、

うちの子、鏡文字を書いてしまうのですが、これって直した方が良いのでしょうか?

といったご相談を受ける事があります。

鏡文字は、文字や向きを含めた【書く力】が育っていく途中で、多くのこどもに見られる自然な姿。

実は、ただ『間違い』として片付けてしまうには少しもったいない姿でもあるんです^^

この記事では、こどもの【鏡文字】をただ『直すべきもの』としてみるのではなく、

 

・今、どんな力が育っている途中なのか
・どんな情報処理の仕方が背景にあるのか
・どんな関わり方がこどもにとって入りやすいのか

 

という視点から整理していってみようと思います。

焦って答えを出すためではなく、まずはこどもの今の姿を、少し立体的に見ていくきっかけとして読んでいただけたら嬉しいです。

※「文章を読むよりも動画で!」という方はこちらからどうぞ^^

 

【今回のポイント】

・鏡文字は、文字や向きの理解が育っていく途中で見られる事がある
・多くの場合、無理に直させるより、正しい形に自然に触れられる関わりの方が入りやすい
・大切なのは、鏡文字そのものだけでなく、その子の情報処理の仕方や読み書き全体の様子もあわせてみていくこと

 

 

 

こどもの鏡文字、直した方がいい?

 

結論からお伝えすると、多くの場合、無理に直さなくても大丈夫なものだったりします。

鏡文字は、幼児期だけでなく、小学校低学年くらいまで見られることもある姿。

そのため、鏡文字があることだけで、すぐに発達障害やディスレクシアと結びつける必要もないんですよね。

大切なのは、鏡文字そのものよりも、読むこと・書くこと全体にどうのような様子があるかを併せて見ていくことです。

鏡文字が見られる時期のこどもは、文字が書けないのではなく、そして多くの場合は、文字そのものを認識できていないわけでもありません。

むしろ、

 

文字の形・向き・左右の違いをどう捉え、どう手で再現するかという、『その子なりの情報処理の仕方が表れやすい時期』

 

だとみることができます。

 

こどもが目の前で見せる姿は、脳の発達段階的に見せている姿

 

こどもは文字を覚え始める時、文字の形だけでなく、向き・左右の違い、見たものをてで表すことなど、いくつものことを同時に育てています。

そのため、鏡文字は『わかっていない』というより、『文字を向きまで含めて安定して扱う力が、まだ育っている途中で見られることがある』のです。

また、書字には、視空間的な認知やワーキングメモリも関わることがあります。

これは、見た文字の形や向きを一時的に保ちながら、それを手で再現していくような力のこと。

こうした力も発達の途中では揺れが見られることがあるため、鏡文字という形で表れてくることがあります。

だからこそ、

 

鏡文字は『ただ直すもの』ではなく、その子が今どんな風に学んでいるのかを見るヒント

 

として受け取ることに意味があると思っています。

 

鏡文字は『情報処理の育ち方』の中で見られることがある

 

鏡文字は、ただ『まだ書けていない』というより、

 

文字をどんな風に捉え、どう再現しているか

 

という、その子の情報処理の仕方が表れやすい場面のひとつだったりします。

こどもは文字を覚えていく時、形だけでなく、向き・左右の違い・書く方向・見たものを手で表すことなど、いくつもの処理を同時に育てているんですよね^^

そのため、文字を大人のように『向きまで含めた記号』として安定して捉える前の時期には、まずは『全体の形や印象』として受け取り、自分の中のイメージをもとに書こうとすることがあるのです。

方向づけを含む複数の技能を習得中のこどもには、鏡文字や文字反転が比較的によく見られます。

そう、文字を『イメージで捉えている』からこそ起きる状態!

イメージで捉えているって、言い換えると、

 

突然「ドラえもんを何も見ないで描いてみて!」と言われて描く、「絵心ゲーム」で描く絵のような感じ

 

なんですよね^^

自分では「こんな感じかな?」と記憶していて、実際に描き起こしてみたら…

「あれ?思っていたのと全然違う絵だった!」みたいな^^;

 

鏡文字って、突然「ドラえもんを何も見ないで描いてみて!」と言われて描く、「絵心ゲーム」で描く絵のような感じ

 

鏡文字にも、少しそれと似たようなところがあるわけです。

その子なりに捉えた全体の印象や形をもとに、一生懸命書こうとしている。

その途中で、向きや左右の情報がまだ安定しきっていないと、反転して見えることがあるのです。

だからこそ、鏡文字を見た時、「間違っているから直さなきゃ」で終わらせるのではなく、この子は今、どんな風に文字を捉えているんだろう?と見ていくことに意味があると思っています。

 

こどもが鏡文字を書いたら直した方がいいの?

 

さて、ご相談で多く頂きます

こどもが鏡文字を書いたら直させた方が良いの?
そのままにしていても直るの?

…というもの。

これについてですが、多くの場合、無理に直させなくても大丈夫です。

 

こどもが鏡文字を書いたら、直させなくてもOK!その理由は…

 

ここで大切なのは、『ただかけ流しておけばよい』ということではない…ということ。

ことばは音だけで入っていくというより、表情・視線・やり取り・共有している楽しい時間などと一緒の方が、こどもの中に入りやすことが分かっています^^

故にこの時期を、【なんとなくで入っていける時期】と捉えています。

ただし、この『なんとなく』は、適当に覚えているということではありません。

まだ全部を細かく説明できなくても、音の流れや繰り返し、場面の空気感の中から、その子なりに規則性や『らしさ』を拾っていく、

そんな学び方がしやすい時期がある…ということです。

統計的学習の研究でも、こどもは連続する入力の中からパターンや規則性を見つけていくことが示されています^^

だからこそ、おうち英語でも『説明を増やすことより、ことばと気持ちよくつながれる体験を重ねていく』ことが大事。

そこを大切にしていけると、この時期のこどもの吸収の仕方に合いやすいのではないかと考えています。

 

見方を変えると、鏡文字は『ヒント』になる

 

こどもが鏡文字を書く姿を見ると、おうちの方としては、どうしても『正しさ』が気になってしまうものですよね。

でも鏡文字は、ただ焦って直すべきものというより、発達の途中で見られる自然な姿のひとつとして受け取ることができるもの。

だからこそ、書いている姿があった時に大切なのは、「早く直さなきゃ」と急ぐことより、今のその子に合う関わり方を見つけていくことなのだと思います。

私は鏡文字が見られる時期を、ただ気になる時期としてだけではなく、

 

その子の学びかを知るヒントが見えやすい時期

 

としてみることもあるんですね。

例えば、

 

・全体の形から入るタイプなのか。
・見本があると入りやすいのか。
・理解より再現に時間がかかるのか。
・細かな向きの違いに負荷がかかりやすいのか。

 

鏡文字は、そうした『その子らしい学び方』が見えやすい場面でもあるのです。

娘は、言葉をひとつひとつ順序立てて捉えるというより、全体像をパッと掴むような入り方が強いタイプ。

そうした特性があると、文字の向きや左右の感覚が、一時期に揺れやすく見えることもあります。

だから私は、鏡文字が見られることを、ただ『困ったこと』としてだけでなく

 

その子の特性や処理の仕方を知る入り口

 

として受け取ってきました。

 

 

だからこそ、鏡文字が見られる時期は、「まだ出来ていない」と見るだけではなく、今のその子に合う学び方を見つけていくチャンスとしてみることもできるものだと思います。

一見、マイナスに見えるような姿の中にも、見方を変えると、強みや伸びしろのヒントが隠れていることがあります。

こどもの発達段階や特性を知ることは、ただ困りごとを減らすためだけではなく、その子らしさを活かしながら関わっていくためにも、とても大切なことなのです。

 

こどもの鏡文字はその時のこどもの発達特性を伸ばすチャンス!

 

このように

 

【こどもの発達段階や特性や特性を知る】という事は、こどもを伸ばしていく上でとっても大切な

 

事^^

一見、マイナスに見えるような様子にもしっかり『プラスの側面』が隠れているもの。

それを知り理解する事で、我が子へのアプローチ法が見えてくるだけでなく強みを伸ばしながら関わる事ができてくるようになっていきます^^

もし今、「うちの子の場合は、どう見たらいいんだろう?」「今の様子に、どんな関わり方が合いやすいんだろう?」と、我が子へのアプローチ増やしを整理してみたい…などの際は、今気になっていることをもとに、その子の発達や特性の視点から一緒に整理していくMini Spotというお時間があります。

今の引っ掛かりを言葉にしてみたい…などの時の小さな入り口としてよかったら…^^

▶︎Mini Spot

 

よくあるご質問|FAQ

 

Q1. こどもの鏡文字は、直した方が良いのでしょうか?
→多くの場合、無理に直させなくても大丈夫です。
 描き始めの時期には、文字の向きや左右の違いを学んでいる途中で反転が見られることがあります。鏡文字だけで強く心配しすぎる必要はなかったりします。

 

Q2. 鏡文字は、なぜ起きるのでしょうか?
→文字の形だけでなく、向き・左右・見たものを手で再現することなど、複数の処理を同時に育てている途中だからです。書字は視覚と運動、認知、知覚などが組み合わせる複合的な力です。

 

Q3. 鏡文字があると、ディスレクシアなの?
→鏡文字だけですぐにそうとは言えません。ディスレクシアを見る時は、文字や音の習得、読みの正確さや速さなど、読み書き全体の様子をあわせてみていきます。

 

Q4. 家でどんな関わり方が良い?
→強く指摘しすぎず、正しい形をそっと見せ、一緒に見比べる、一度にたくさん直そうとしない、という関わり方が入りやすいことがあります。
 手で書く経験そのものも文字理解を支えます。

 

Q5. どんな時に相談した方が良いですか?
→鏡文字そのものよりも、読みのしんどさ、文字や音の覚えにくさ、綴りの不安定さ、似た文字の混同、書字全体の負担感などが続く時、学校や専門機関に相談してみると安心です。

 


【🗂️関連記事】

関連記事

こどもの発達と個性を活かすおうち英語でグローバル子育て、コーチコンサルタントの林智代乃です。 こどもの興味関心を活かす 教育や子育てに関する情報を受け取ろうとすると、こういったフレーズを見聞きする機会がとても増えてきていますよね^^[…]

こどもの興味を引き出すには?個性・特性を活かすアプローチ法
関連記事

こどもの発達と個性を活かすおうち英語でグローバル子育て、コーチコンサルタントの林智代乃です。 SNSやネットを開くと、「幼児教室はやっぱり必要?」「塾や公文のような反復学習なら学力が伸びる?」と考えてしまう場面って多くあると思います。 […]

幼児教室・塾・公文はどっちがいい?子どもの発達と個性を活かす学びの選び方

発達や個性の見え方を、もう少し整理したい方へ

こどもの学び方や伸び方は、一律の枠では見えにくいことがあります。
今の様子に合う関わり方や学び方を見つけたい方へ、はじめての方向けのご案内をご用意しています。

子どもの鏡文字は脳の成長サイン|発達特性を伸ばすチャンスと英語習得へのつながり
このブログ記事をフォローする