こどもの自己肯定感・自己効力感が伸びる、こどもを認め伸ばす関わり方

こどもの発達と個性を活かしバイリンガルを育てるグローバル子育て、林智代乃です。

『褒めて伸ばそう!』というフレーズはこどもとの関わりに関する情報に触れる度に出てくるものだと思います。

個人的には『褒めて伸ばそう!』よりも
認めて伸ばそう!


というスタイルが良いなぁ…なんて思っていたりします。

言葉の言い回しの小さな違いなんですけどね!

さて、この
『褒めて(認めて)伸ばそう』というのは、どうこどもを育んでいく為のものなのか


という、その本質部分にを触れていくような形でちょっとこってり(?)改めて書いてみようかなぁ…と思います。

言葉をかける部分はプロセスとなる『行動』よりも…


言葉をかける時は、『結果ではなくプロセスに注目した言葉掛けを』という事はよく見聞きされる事が多いと思います。

その為、既に多くの方が結果ではなくプロセスに着目した言葉をこどもに掛けられていると思います^^

この『プロセスに着目した言葉掛け』ですが、
『プロセスとなる行動を褒める』というところから一歩踏み込み、その行動の基となったこどもの『心持ちや姿勢の部分』を言語化していく事を心がけて関わる


というのが大切なポイント。

「入学準備としてしておいた方が良い事はひらがなや計算の練習等ではなく『心持ち育て』」と今までのブログ記事でも書かせて頂いていますが、
7歳を向かえる頃あたりまでに、人は基本的な思考の土台を作り上げていく


ようになっていきます。

それを基盤に色々とまた各々に合った形で整えられて出来上がっていくのが『性格』なんですね。

『気質』と違い『性格』は環境によって変わっていくものですが、そこにはそれまでの思考土台のようなものが軸のようになって存在していきます。

そういった事もあるからこそ特に、
こどもが起こした行動の基となった『心持ちや姿勢』の部分をこちらが認め褒めるように言語化していくと

7歳を迎えるあたりまでの時はその言葉掛けが『こどもの心持ちや姿勢の土台を育てる』ものとなり、

それから先の年齢ではそういった言葉掛けが『育てた土台を更に強固な軸として存在』するようなものとなる


のです。

『褒める』よりも『認める』から育つもの


こどもが起こした言動の基となる『プロセスとなる心持ちや姿勢』に着目した言葉を掛ける際、より心がけていきたい事は
『褒める』というよりも『認める』というスタンスで言葉を掛ける


という事。

こどもが起こした言動の『心持ち』や『姿勢』を『認める』という形で関わる事は、こどもにとって『人として対等に扱われた』という嬉しさと自信の元を育てていける機会となります。

これって、「自分の考え等には価値があるんだ!」という快の感情から
・その言動を選択したという自分に対しての自信から【自己肯定感】が育んでいけ

・「やればできる!」「自分だったらできるんだ!」という【自己効力感】伸ばしに繋がっていく


ものとなっていきます。

因みに人が『認められた』時の嬉しさから分泌させるドーパミンは、『集中力をアップ』させるというメリットだけでなく『ポジティブで意欲的』になるというメリットがあったりします^^

『認めパワー』、絶大ですね!

改めて『自己肯定感』って?


『こどもの自己肯定感を育んでいきましょう!』とよく言われますが、改めて【自己肯定感】とは何でしょうか?

改めて【自己肯定感】についてさっくりとまとめると、
自分はOKと思える心(力)


の事。

できる自分・できない自分ひっくるめて、自分という存在を認められる心(力)の事です。

この【自己肯定感】というのは『褒める事で伸びる』と思われていますが、実際は少し違うもの。

確かに『褒める(認める)』事で伸びていくとも言えるのですが、
『自分で選び取った!(選択した!)』と思える経験を積み重ねる事で育っていくもの


です。

この『選び取った経験』という行動の基となる『心持ちや姿勢』という部分を『認める』ように言葉を掛けるから、自己肯定感は伸びていく訳です。

何かをこちらが与え、そこに向かい達成した我が子を褒める事で育つのは『自己肯定感』ではなく『結果に依存したプライド』に近いものになっていきがち。


そう、『自己肯定感』って、ただ認め褒める事をすれば育つものとは少し違う訳です。

ちなみに、『自分はありのままでいいんだ』という心が育まれていく事で心が安定をしセロトニンが多々分泌されるようになります。

セロトニンは、『思考を前向きにさせてくれる』だけでなく『頭の回転をよくして直観力を上げる』など脳を活発に働かせる鍵となる脳内物質です^^

先に挙げたドーパミンもセロトニンも学びの土台となる素地ともなるものへの効果があります。

心の安定なくして学びなどの物事の習得は積み上げられにくい事を改めて実感しますね。

要は、こどもの学力・英語力を上げていってくれるのは『教材』ではなく『心の安定』と言えるという事です。

改めて『自己効力感』とは


では次に改めて【自己効力感】について触れていってみようと思います^^

改めて【自己効力感】についてさっくりまとめるとしますと
「やればできる!」と自分を信じる心(力)


の事です。

『自分には成果を出す事ができる!』『自分ならできる!』という、何か行動をする際の支えとなる力。

逆を言えば、自己効力感が低くなっていってしまうと劣等感は強くなり易いものです。

今、芸人さんに「やればできる!」というフレーズを言う方がいらっしゃるそうですね!

娘の学校の校長先生が何か取り組んでいる子たちに出会う度に常に、その芸人さんのポーズも真似て「やればできる!」とこどもたちに伝えて下さるそうです^^

だいぶ余談ですけれどね。

でも、そうやって『できる!』という気持ちをこどもたちに抱かせていくって、とっても大切だなぁ…って思うばかりです。

このように自己効力感が高まっていくと
・挑戦する心がどんどん育まれ
・レジリエンス(折れないしなやかな心)がめきめきと育まれ
・物事に対する意欲がグングン高まっていき
・主体的に物事に向かう姿をどんどん見せる


ようになっていくなどのメリットが多々あります。

実際、キッズのコーチングでご一緒させて頂いているお子さんたちが【自己肯定感】と【自己効力感】を育んでいってくれていますが、正に上記で得られるメリットをめきめき・ぐんぐん伸ばしていってくれているんですよね。

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これらの結果、自ずと『課題発見』していく力も育んでいっているので気付くと日英問わず色々な事に興味を示し、自ら物事を展開させていく事を楽しんでくれながら過ごしていってくれています。

やっぱり『心の安定』って大事ですね。

これからの時代求められるは『自分らしさ』


さて、時代の流れを引きの目で捉えてみると
インターネットの普及 (技術やスピードがテーマ)
 ↓
SNSの普及 (共感や信頼がテーマ)


といった形で流れているように感じます。

そこからの『今』そして『これから』は、【自分を生きる時代 (自己対話がテーマ)】な時代になっていっているように感じます。

いつかのPodcastの配信でもそれを感じた出来事と理由を話しているのですが、本当に時代の流れからして感じるこれからのキーワードは『自分』になっていくなぁ…と。



他にも『マインドフルネス』というフレーズを見聞きする機会が増え、そして海外では教育の現場でもとりいれられるようになっていたりするのも、そんな時代の流れから…という部分もありますね。


AIも益々進化していきますから、尚の事です。

AIが進化していく事で今ある仕事が殆どなくなってしまう…などの話の方を多く見聞きするものですが、これも言い換えると
人の代わりを担ってくれるAIが増えていくからこそ、人はその分『自分がしたい事を思う存分探究・追求できる』ようになる時代になっていく


とも言えます。

だからこそこれからの時代に求められるのは『自分らしさ』というもの。

この『自分らしさ』『自分らしく生きる』上で必要なのは、
自分を受け入れる基盤となる『自己肯定感』
自分を動かす原動力となる『自己効力感』


になっていきます。

この
育まれた自己肯定感により自分自身を肯定できるようになる
 ↓
それによりその生き方や考え方に自信を持てるようになる
 ↓
そして同時に育まれた自己効力感が新しい目標にも意欲的に向かっていく事ができる力となる


という流れを生んでいきます。

これからの時代はVUCA時代という不確実性が高い時代になっていくからこそ、『正解は自分で作っていく/作っていける時代』でもあります。

そんな時代を過ごしていく事を考えても、『自己肯定感』そして『自己効力感』を育んでいき『自分らしさ』を大切にしていく事は大切だなと感じますね。

海外大学が入試の際に知りたい事


話を少し違う角度からしてみます。

海外の大学が入学の際、こどもたちに求めるのは、
・あなたのビジョンは何ですか
・あなたは何を掲げているのですか
・あなたはどんな社会課題を解決をしたいのですか
・なぜあなたでないといけないのですか
・あなたはどんな事ができますか


というところです。

これらに対する答えは、教科書や問題集から答えは見つけられません。

そしてもちろん答える為にも英語力は必要ですが、英語力があれば答えられるというものでもありません。

そこには『自分と向き合う時間』となる『自分を受け入れる基盤(自己肯定感)』そして『自分を動かす原動力(自己効力感)』が必要になってくるのです。

『自己肯定感』『自己効力感』は本当に全てのベースとなるとっても大切なものなのです。

こどものタイミングを『待つ』事がこどもの自己肯定感と自己効力感上げに繋がる


こどもの成長には『待つ』『見守る』という周りの人の姿勢も大事。

この『待つ』『見守る』が大切なのは、各々の成長タイミングがあるから。

この各々の成長タイミングを信じて待つことは、その子の個性や特性などを伸ばすだけではなく『自己肯定感』そして『自己効力感』を育む時間になります。

例えば先日娘が、
「今まで『勉強しなさい!』とか『これとこれをやろう!』とかさせたりしてこないで(私を)信じてるマミーで良かったよ。そうじゃなかったら、自分から学んだり問題集をやってみたり…を楽しみながら出来ていなかったね。」


と伝えてきたんですね。

確かに私は敢えて娘に「やりなさい!」であったり取り組みを段取ったり…等はしてきていません。

もし本人が自発的に「やりたい!」と思っていないのに親の私が問題集等に向かわせていたり「やりなさーい!」って声をかけていたら、
・自分の事(タイミング)を信じてもらえていない
・自分は「やればできる!」タイプではなく、やらないと出来ない(出来ない子)なんだ
(お勉強しないと出来ない子なんだ)


とこどもは受け取っていってしまう事があるんですよね。

逆に『本人に任せる』『本人のタイミングを待つ』をする事で
・自分の事を信じてもらえている
・自分はやればできる子なのだ!


と『自己肯定感』と『自己効力感』を感じ取っていけていったりするんですよね。

こういう風に書いていくと、改めてこどもの周りにいる大人ができる事は目の前のこどもをしっかり見て尊重し、認める声を掛けて見守って待つという事くらいだなぁ…と感じますね。


…と長く書いていっていますが、どんな教材よりも1番、こどもにとって物事の習得に役立つのが『自己肯定感』『自己効力感』上げとなるような時間。

そんな時間を過ごしていく事を1番のテーマにしてもらえたら…と書いた記事がお子さんとの時間の何かしらのきっかけになりましたら幸いです。

  
  

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