我が家の娘は、小学校2年生現在、英検の級を持っておらず、受検の様子もない事もあってか、
英検について、どのように考えられていますか?
英検受検の予定はありますか?
といったご質問を頂く事が多くあります。
【おうち英語なバイリンガル子育て】について伝えている身でもあるので、英検にノータッチな感じは気になるところだったりしますよね。
結論からいうと、私自身こどもの英検受検を「現時点では重要視していない」感じです。
もちろん、英検そのものを否定している訳ではないです。
資格として役立つ場面もありますし、こどもによっては自信や目標につながることもあります。
ただ私は、英検について考える時、英語力だけで見て考えることをしていない感じです。
結果や評価と、どう付き合っていけそうか。
そして今伸ばしたいものと、英検が本当に噛み合っているのか。
この記事では、そんなことを発達の視点から整理してみたいと思います。
・英検は悪いものではないけれど、早ければいいとも限らない。
・見たいのは英語力だけでなく、試験に向き合える状態かどうか。
・英検はゴールではなく、こどもの育ちを支えるツールの1つ。
・受けるかどうかは、「何級を取るか」より先に「今この子に必要か」で考えたいところ。
・発達の視点でみると、今は英検より先に整えたい土台があることも少なくない。
小学生に英検を受けさせる前に、まず考えたいこと
そもそもの時点で私には正直、「こどもに英検を受けさせよう!」という考えがあまりなかったりします。
もちろん、【英検】という資格は持っていたら良いに越した事はありません。
受験や進路を考えるとメリットがある場面があるのも事実です。
ただ、だからと言って「今、その為に頑張って取り組む必要があるか」というと、そこはまた別の話だと感じています。
そして、なによりも
・英検を受検するのは親ではない
・英検の資格を活かしていくのも親ではない
ので、本人が「受けたい!」と思った時に受けたらいいという気持ちが大きいです。

それがたとえ受験直前になってしまっても良いと思っています。
「行きたい学校がある」
「そのために、この級が必要そう」
「だから英検を受けたい!」
そうやって、こども自身が自分なりに必要性を感じて動くことの方が、先回りして資格だけを積み上げるよりも、ずっと大事だと思っているからですね。
私がこどもに付け伸ばしていって欲しいのは、「英語ができること」そのものだけではなく、
自分にとった今何が必要かを考え、目標を持ち、自分なりに動いていけること。
いわゆる【非認知能力】や、【自分で選び取っていく力】の方を大切にしたいのです。
なので、今英検への興味関心が本人にないのであれば、今受ける必要はない。
私はそう考えている感じです。
英検はこどもの英語力だけでは測れない
「我が子の英語力がどれくらいなのか測る為」という理由から英検受検をされるご家庭も少なくないですよね^^
確かに、実際普段の会話や日常の中では見えにくかった力が、試験という形を通して見えてくることもありますから、納得と共感の理由です。
ただ、私個人は『こどもの英語力を英検で図ろうとしていない』というのが正直なところです。
というのも、英検で見えるものは、英語力だけではないからです。
・時間内に集中を持続できるか。
・指示を聞いて進められるか。
・結果を受け止める心の準備ができてるか。
などなどの要素もかなり大きく影響してくるから。
英検って、純粋な英語力だけを切り取って測るものではなく、試験という場に向き合う力も一緒に見えてくるものなんですよね。
だからこそ、『英検で受かった=英語力がある』『まだ取れていない=力が足りない』と、あまり単純には見たくないのです。
小学生の英検で見たい『評価』との付き合い方
たとえば我が家の場合、英語はこれまでずっと、『評価とは少し距離のあるところで触れてきた』ものでした。
教材で『お勉強』として積み上げるというより、遊びや興味関心の延長にあったもの。
オンライン英会話も、学習というより『英語で楽しくつながる時間』のような感覚で過ごしてきた部分があります。
本当に娘にとったら【自然と存在している言語】なんですよね。
そんな中、今、受検を視野にいれていない理由で大きくあるのは、【学校】という評価の場に身を置くようになり、今は、その場所での体験を通して『評価との付き合い方』を確立していっている時だからという部分。
特に小学校に入学するくらいの年からは、幼児期までの自己中心性から、周りに目をやりそこからの【自分】を確立していく発達段階に入る時期。
・できること/できないこと を意識するようになる
・評価されることと自分の価値を結びつけやすくなる
そんな時期に入っていくんですよね。

そんな時期だからこそ、【どう評価というものと向き合い】そして【自分という人間を捉え】ていくのかを知っていく事が大切な時。
故に、今我が家は『小学校』という場所での生活を活かして、
・結果だけで自分を決めすぎない力
・物事をポジティブに捉える力
・自分の「強み」を見つける力
・自分の強みを苦手なことの支えにしていく力
を育てる事の方に特に今は注力を注ぎ、『評価』との付き合い方を確立させていっている時だったりします。
『評価あるもの』に早くからたくさん触れすぎると、こどもによっては【評価に依存したプライド】が育ちやすくなってしまう事もあります。
もちろん、本人が「受けたい!」と伝えてきてくれた場合は別です^^
でもその時も、
・なぜ受けたいのか
・その背景に何があるのか
ここは丁寧に見ていきたいところ。
「ただ受かりたい」なのか。
「周りが受けているから」なのか。
「将来こうしたいから、そのために使いたい」なのか。
『英検』はゴールではなく、ツールです。
だからこそ、こども自身の中にある思いとつながっているかどうかは、とても大事だと考えています。
ちなみに、こども自身が「こうなりたい!」「あぁなりたい!」と先に描くビジョンに近付く為のツールとして英検を置いていて、その上での「受けたい!」であれば、英検が評価に依存したものにはならないので良いと思います。
英検より先に整えたい、発達段階に合った土台
もう1つ、私が英検を『今ではない』と考える理由があります。
それは、
という視点です。

正直、我が家の娘の場合、英検受検はそれなりにハードルが高い体験です。
それはもちろん英語力云々の話ではありません。
という意味でのお話です。
娘はもともと、注意が散りやすいタイプ。
興味が持てないものに対しては勿論ですが、興味があることでも、ふっと別の方へ気持ちが飛んでいきやすい。
『5分、1つの事を頑張れたら本当にすごい!』というタイプなんですよね^^
実際、小学校のテストを最後まで解いて帰って来る事が私にとったら感激レベル!笑
時に、テスト途中に違う世界に気持ちがいってしまい、途中からテストが真っ白というものもよくあります。
(先生からも「違う世界に行ってました。」と報告を受けるくらい。笑)
そう、そんな娘だからこそ今は、英検という『試験』に力を注ぐよりも、「楽しい!」「やってみたい!」という気持ちから始まる、小さな集中の経験を育てる方が先だと感じています。
こどもの発達を見ていると、
今は英検を頑張る時ではなく、その前の土台を育てる時。
今の娘に必要なのは、その部分なんですよね。
英検の級と、その子の力全体は同じではない
ここまで書いてきたことともつながる部分ではありますが、私がもう1つ大事にしていること。
それは、英検で見えやすい力とそこだけでは見えにくい力は、必ずしも同じではないということ。
級が取れていることは、もちろん1つの力の表れです。
試験形式に対応する力や、必要な答えを選び取る力、一定の形式の中で力を出す力が育ってる…という見方もできるんですよね。
ただ一方で、それだけで、その子の英語の力や言葉を使って考える力の全体が見える訳ではないんですよね。
たとえば
・文脈野中で意味を掴む力
・自分のことばで考えたり表現したりする力
・ことばを通して人や世界とつながっていく力
こうしたものは、級だけでは見えにくいこともあります。
逆に言えば、級が取れているから十分、という訳でもなければ、まだ級に結び付いていないから力が育ってない…という訳でもないんですよね。
だからこそ大切なのは、
だと思っています。
英検は確かに1つの目安にはなります。
でも、それがその子の全体ではない。
そう捉えて置くことが、結果に振り回されず、その子らしい育ちを見失わないことにもつながるように感じています。
英検が合いやすい子、まだ急がなくていい子
ここまでに書いてきました理由から、私は英検を一律には勧めていなかったりします。
たとえば、
・試験という形に大きく飲まれにくい
・結果だけで自分の価値を決めすぎない
・指示理解や時間内の取り組みにある程度対応しやすい
・合格を『終わり』ではなく、次の行動につなげられそう
こうした状態が整っているなら、英検は良い経験になりやすいと思います^^

一方で、
・集中の持続や切り替えにかなりエネルギーを使う
・評価を必要以上に自分の価値と結びつけやすい
・今はまず、自己理解や学び方の土台づくりを優先したい
そんな場合は、まだ急がなくてもいいこともあります。
だからこそ、『英語ができそうだから受ける』だけでなく、『試験という体験が今のこの子に合うか』もみたいところです。
発達特性があるこどもの場合、先に確認しておきたいこと
発達特性があるこどもの場合は、なおさら『英語力で判断しない』ことが大事だと感じています。
たとえば、
・音や周囲の刺激に影響を受けやすい
・指示理解に時間が必要
・マークシートの転記や筆記に別の負荷がある
・緊張が強く出やすい
こうしたことがあると、実際の力以前に、試験環境そのものが壁になることがあるんですよね。
そして、環境が合わなかったことで、本来の力を出しきれなかった時、その結果だけを通して『自分はできない』と受け取りやすくなってしまうこともあるんですよね。
本当は『その子に力がない』のではなく、『力が出にくい条件の中に置かれていただけ』かもしれないからこそ、私はこの部分を何気にとても慎重に見たいと思っています。
※英検には、受検上の配慮申請制度もあるようなので、公式の情報をチェックしながら進めていくのも1つですね。
英検はゴールではない|こどもの成長全体の中で考える
ここまでに書いてきました理由から、我が家では英検受検は『今ではない』と考えています。
でもこれは、英検が不要だと言いたい訳ではないです。
大切なのは、『英検』という出来事だけを切り取らないこと。
我が子の生活全体、学び全体、心の育ち全体を1つの丸として見た時に、
・今入れることで、育ちを後押しするのか
・それとも別の土台を先に整えた方が、その子らしく進みやすいのか
そう見ていくことの方が、ずっと大事だと思っています。
英検というイベントは、こどもの成長を構成する1つの点です。
大切なのは、その『点』だけを追いかけることではなく、その子全体の流れの中で意味付けていくこと。
結果に依存しすぎないためにも、
資格をゴールにし過ぎないためにも、
我が家ペースで、その子に合うタイミングを見ていくことはとても大切だと感じています。
おうち英語も、学びも、子育ても。
小さな大人を早く作るためのものではなく、こどもの考えや心を豊かに育てていくためのもの。
その子のペースで全体を育てていくために、その時大切にしたいものは、その子その子で違います^^
だからこそ、『英検を受けるかどうか』以上に、今のこの子に何が合っているのかを見ていくことを大切にしてもらえたらと思っています。
英検を受けるのか迷った時に、おうちで整理したい3つの問い
もし今、こどもの英検に迷われている場合、こんな問いを持ってみてもいいかもしれません^^
- 本人は、何のために受けたいと思っているのか。
→周りが受けているから、ではなく、本人の中にどんな思いがあるのか。
ここが見えると、受ける意味も変わってきます。 - 今その子に必要なのは、資格そのもの?それとも別の土台づくり?
→集中・自己理解・評価との付き合い方、学びの整え方。
もしかしたら今はそちらを育てる時期かもしれません。 - 合格・不合格を、どんなふうに意味付けていきたい?
→結果だけで自身を上下させるのではなく、その体験をどう活かしていくか。
ここをおうちの方が先に考えておくと、関わり方もぐっと変わってくるはずです^^
よくあるご質問
Q1. 小学生で英検を受けた方がいいですか?
→一概には言えません。
英語力だけでなく、試験という形式が今のその子に合っているか、評価との付き合い方はどう育っているかも含めて見ていきたいところです。早く受けること自体が価値になるとは限りません。
Q2. 英語が好きなら、早めに英検を受けた方がいい?
→英語が好きなことは、とても大切な土台です。
ただ、『英語が好き』と『試験に向いている』は必ずしも同じではありません。
今は好きな気持ちを育て続けることが合う場合もあります。
Q3. 英検を受けない時期に、おうちでできることはある?
→あります^^
英語そのものより前に、興味から集中できる経験を増やしたり、自分で選ぶ力や評価との付き合い方を育てたりすることも、長い目で見ると大きな土台になります。
こどもの学びは、何を足すかより、どこを整えると周りやすくなるのかで見た方が、うまくいくことがあります。
我が子の今のフェーズを活かした関わり方が見つかると、親子共に日々が軽くなるものです^^
今の様子を性格や気合いだけで片付けず、発達や思考の角度から整理して見たい時には、【LENS】もひとつの入口になるかもしれません^^
(【LENS】はこちら>>>)