9月中旬あたりの週末は、中学校や高校の文化祭があちこちで開催される時期。
我が家も1校のみですが、公立中高一貫校の文化祭に小学校1年生の娘と参加してきました^^
「公立中高一貫校の文化祭』と聞くと、中学受験のための学校見学や志望校選びの一環というイメージを持たれるかもしれません。
もちろん、学校の雰囲気を知る機会として、文化祭にいくことも、とても意味があります。
ただ、我が家の場合、「この学校に通って欲しい!」「受験に向けてモチベーションを上げたい!」という目的で訪れた訳ではないんですね^^
5月には東大の『五月祭』に行きましたが、その際には、実はこんなねらいを持って楽しんできました。
週末、東大で開催された文化祭『五月祭』に、1年生の娘と一緒に行ってきました! 「大学の文化祭」と聞くと、 学生さんたちが楽しむ場所大学生向けのイベント小さいこどもには少し難しそうな場所 というイメー[…]
今回は、ちょっと違った視点で楽しんできました。
それは
『学校を見る』というより、『場の作り方』や『人に伝える工夫』をこどもと一緒にみてみる時間にしてみた感じです^^
・文化祭は、こどもの観察力・表現力・相手意識・探究心につながる体験の時間でもある
・こどもの視点を育てる場にもなる文化祭は作文やプレゼンテーションにもつながっていく
・文化祭でこどもが見せる反応には、学び方のヒントが隠れている
文化祭は、こどもの観察力・表現力・相手意識・探究心につながる体験にもなる機会。
今回は、公立中高一貫校の文化祭に親子で行った時の対話をもとに、文化祭を『こどもの視点を育てる場』として楽しんだ過ごし方について書いていってみようと思います。
中学受験目的ではなく、公立中高一貫校の文化祭へ
行ってきたのは、公立中高一貫校の文化祭。
もちろん、親としては「こういう学校に通う力があったら嬉しいな」と思う気持ちが全くないわけではありません^^
ただ、その日そこに行った目的は、「この学校を目指そう!」「受験を意識させよう!」というものではないです。
むしろ見たかったのは、学校そのものというよりも、そこにいる中高生たちが来た人に向けて、どんな場を作っているのか。
文化祭は、こどもにとって楽しいイベントです。
でも、少し視点をずらしてみると、そこにはたくさんの『考えられた工夫』があるんですよね。
何度も挑戦したくなる工夫。
初めてきた人にも伝わるようにする工夫。
小さい子でも楽しめるようにする工夫。
説明を聞きたくなるようにする工夫。
そういったものを、こどもと一緒に見つけていくことを目的とし、我が家は楽しんできた感じです。
文化祭で見ていたのは、『学校』だけではなく『工夫』
実際に中学校で使われている教科書を見せてくれるコーナーがあったりしました。
そこで娘が伝えてくれたのは、「どんな事をお勉強しているのか知りたい人のことを考えているね!」ということ。
ただ教科書が置いてあるだけではなく、見にきた人が『中学生になると、どんなことを学ぶのかな?』とイメージができるように置かれている。
そこに気付いたのだと思います。
また、ヨーヨー釣りのコーナーでは「すぐに釣れないような工夫をして、何度も挑戦したくなる工夫をしているね。」と、うまく釣れずに悔しい思いから泣いたりしながらも、後から伝えてきてくれたりしていました。

一見すると、ただのヨーヨー釣り。
でもそこには、「簡単過ぎないから、もう一回やりたくなる」「取れそうで取れないから、挑戦したくなる」という仕組みがあるんですよね。
こどもにとっては悔しい体験でも、少し時間を置いて見直してみると、
・「来た人に、どんな気持ちになってほしいのか」
という視点につながっていくんですよね!
射的では、「なかなか打てないように、プラレールにも的がある!」と驚きながら気付いていたり^^

これもただ遊んでいるだけに見えるかもしれないもの。
でも、こどもの中では、
・「どうやったら面白くなるのか」
・「どこに的を置くと、挑戦したくなるのか」
という見方が少しずつ動いていたのだと思います。
「楽しかった?」で終わらせないと、見えてくるものがある
文化祭の帰り道、親子でよく出てくる会話は、「楽しかった?」「何が1番面白かった?」「どこが良かった?」といったものかなと思います。
もちろん、それも大切な会話!
ですが、ここで少しだけ問いをずらしてみると、こどもの見ていた世界がもう少し、見えやすくなるんですよね。
たとえば
・「どうしてそこに行ってみようと思った?」
・「分かりやすい説明はあった?」
・「何度もやりたくなる工夫はあった?」
・「もし自分がこの企画を作るなら、どこを変える?」
・「小さい子にも分かるようにうするなら、何を足す?」
・「どんな声をかけられたら入りやすい?」
こういった問い。
これは、もちろん、こどもに正解を出させるための質問ではないです^^

むしろ
・「何を見ていたの?」
・「どこに心が動いたの?」
・「どうしてそう感じたの?」
とこどもの内側にあたる視点を一緒に見ていくための問い。
字面にすると大したことのない会話だったりするかもしれませんが、意外とこういった角度で考える機会ってこどもには少ないもの。
こどもは体験している最中にすぐに言葉にできるとは限りません^^
楽しかった。
悔しかった。
もう1回やりたかった。
ちょっと怖かった。
人が多くて疲れた。
説明が分かりやすかった。
あの人の声かけが良かった。
そういった『感覚』をあとから少しずつ言葉にしていく中で、こども自身も自分が何に反応していたのかに気付いて行ったりするものです^^
こどもが『受け手』から『作り手』の視点に移る瞬間
文化祭に行くと、こどもはまず『楽しむ側』として参加しますよね^^
ゲームをする。
展示を見る。
説明を聞く。
景品をもらう。
お店の雰囲気を味わう。
これは『受け手』としての体験。

でも、少し視点をずらすと、こどもは『作る側』の視点にも立つことができるんですよね。
・「どうしてここに看板があるんだろう?」
・「どうしてこの説明の仕方にしたんだろう?」
・「どうして簡単に成功しないようにしているんだろう?」
・「どうしたら初めて来た人にも分かりやすいんだろう?」
こういった感じに考えたりすると、文化祭って、『ただ楽しむだけの場』ではなくなるんですよね。
人に楽しんでもらうために、どう設計するか。
人が動くたくなるように、どう声をかけるか。
相手が分かりやすいように、どう説明するか。
そこには、相手の立場にたって考える力が必要になるんですよね。
これはいわゆる『思考力』や『表現力』ともつながるもの。
これが育っていく機会にもなるのです。
文化祭で育つのは、受験へのやる気だけではない
文化祭というと、「この学校に行きたい!」という気持ちを育てる場として、語られることも多いと思います。
もちろん、それもひとつの大切な意味です^^
中高生の姿を見て、「かっこいいな」「楽しそうだな」「あんな風になりたいな」と感じることは、こどもにとって大きな刺激となるものです。
ただ、文化祭で育つのは、やっぱり受験へのやる気だけではないんですよね^^
文化祭には『人が集まる場をどう作るのか』『相手にどう届けるか』などの工夫がたくさん!
そこに気付ける機会を積み重ねていくことは、ただ文化祭を楽しむのではなく
「場(雰囲気)を作るって、こういうことなんだ!」
「人に伝えるって、こういうことなんだ!」
「相手が楽しめるように考えるって、こういうことなんだ!」
という視点が少しずつ持てるようになるんですよね!

これって、
・作文
・発表
・探究
・プレゼンテーション
にもつながっていく視点と思考。
そしてもちろん、『英語での表現』にもつながっていきます。
英語・スピーチ・プレゼンにもつながる『相手ありき』の視点
英語で話す力…というと、発音・文法・単語・流暢さ…といった部分がパッと出てくるかもしれません。
もちろん、これらも大切です。
大切ですが、でも、英語で何かを伝える場面では、『英語で言えるかどうか』だけではなく、
・相手は何を知りたいのか
・どんな順番で話すと伝わりやすいのか
・どんな例があるとイメージしやすいのか
・聞いている人が置いていかれないために、何を補えばいいのか
という視点も必要になってくるんですよね。
そう、言語の前に『相手に届くように考える力』が必要になるのです。

文化祭で、「どうしてこの展示はわかりやすかったんだろう?」「どうしてこのゲームは何度もやりたくなったんだろう?」「どうしてこの説明は聞きやすかったんだろう?」と考えることそれって実は
にもなるのです^^
英語のスピーチやプレゼンテーションでも見られるのは、『英語で話せたか』だけではないです。
・何を伝えようとしているのか
・相手にどう届くように工夫しているのか
・自分の興味や考えを相手にわかる形にできているのか
こういったところが表現の土台になるのです。
だからこそ、日常の中で、こうした視点を少しずつ育てていくことが、大切だと感じています^^
最初から完成形である必要はありません^^
むしろ、小さな体験の中で、考える場数を重ねていくことが大切。
その積み重ねが、こどもの表現力を育てていくのだと思います。
その子の反応には、学びのヒントが隠れている
こどもによって、文化祭への反応ポイントって、やっぱり違うもの。
ゲームや体験にすくに向かう子。
展示の細かいところをよくじっと見ている子。
仕組みやルールに興味を持つ子。
人の動きや声かけをよく見ている子。
雰囲気全体を感じ取っている子。
人が多いことで疲れやすい子。
一度離れてから、あとで言葉にしてくれる子。
どれが良い・悪いでは、もちろんないです^^

ただそこには、そこなりの情報の取り入れ方や、興味の向き方が表れていることがあるんですよね。
たとえば…
仕組みに気づきやすい子は、ルールや構造を捉えることが得意かもしれない。
人の声かけやや動きに反応売る子は、場の空気や関係性をよく見ているかもしれない。
展示の並び方や説明のわかりやすさに気付く子、情報の整理や見せ方に感度があるのかもしれない。
体験そのものに夢中になる子は、身体感覚や実感を通して学ぶ入り口があっているのかもしれない。
大切なのは、『うちの子は何を見ていたのかな?」とおうちの方が少し立ち止まってみること^^
文化祭は、学校を見る機会であると同時に、わが子のものの見方・捉え方や学び方に気付く機会にもなるんですよね。
親ができるのは、体験を『学び』に変えようとし過ぎないこと
ここで少し大切なのが、文化祭に行ったからといって、無理に学びに変えようとし過ぎないこと^^
「ほら、これが勉強になるよ!」「ちゃんと見ておきなさい!」「何を学んだ?」など聞かれると、こどもによっては一気に重たく感じてしまうこともあるんですよね。
せっかく楽しかった経験が、『まとめなければならないもの』『答えを出さなければならないもの』になってしまうと、少しもったいないですよね^^
なので、親ができるのは、学びに変換することよりも、こどもの反応を通して、こどもの世界観をみてみること。
「そこが面白かったんだね」「何回もやりたくなったんだね」「あの説明、わかりやすかったんだね」「悔しかったけど、後から仕組みに気付いたんだね!」などなど。
そんな風に、体験を少しだけ言葉にしていく。
そのくらいの関わりの中で、こどもは自分の感じたことや考えたことを、少しずつ自分のものにしていくんですよね^^
文化祭を、『親子の視点を育てる時間』にする
文化祭は、学校を選ぶ為だけの場ではないもの。
こどもが中高生に触れる場であり、
人に伝える工夫を見つける場であり、
楽しませる仕組みに気づく場であり、
自分だったらどうするかを考える場でもある。
そして、おうちの方にとっては。
にもなるんですよね。
「この子は、どんな工夫に気付くかな?」「どんな場面で心が動くかな?」「どんな見方をする子なんだろう?」
そんな視点で行ってみると、文化祭って、親子にとって、また少し違った時間になるかもしれません^^
学校を見る。
場を見る。
人を見る。
工夫を見る。
そして、こどもの反応を見る。
その積み重ねの中に、その子らしい学び方や、表現の入り口が見えてくることがあるんですよね^^
こうした視点が少しずつ育っていくと、受験・学習・英語・進路などについても、一般論や情報だけに振り回されにくくなってくるんですよね。
「今、何を足すべきか」ではなく、「この子には、どんな関わり方だと力が回りやすいのか」「今見えている反応を、これからの学びにどうつなげていけるのか」。
そんな風に考える軸が持ちやすくなるので、焦りや不安も少し和らぎやすくなるんですよね。
そんな視点を、月毎のテーマに合わせてお届けしているのが、月1回開催しているFOCUS。
FOCUSは、何かを急いで足すための時間ではありません^^
その子の中にすでに見えているものを、これからの学びや関わりにつなげていくために、こどもを見る視点を少しずつ増やしていく時間です。
