こどもの日に向けて、年長児の娘とした今年の『鯉のぼり製作』。
『作って終わり』ではなく、よりこどもの思考や動き方や学びの入り方が見ていける時間になれば…と、季節の制作遊びでは心がけています。
そんな我が家が今回楽しんだのは、【こいのぼり日時計】。
こいのぼりを作って終わりではなく、そこから『影』『太陽』『時間』『予想する力』へと広がっていく遊びにしてみました。
こういった機会で面白いのは、ただ『理科に触れられるだけ』ではないこと。
「何を使う?」「どうやったら回る?」「次はどこに影がくる?」と考える中で、その子らしい【試し方】や【立ち止まり方】そして【考え方のクセ】も見えやすくなるんですよね^^
今回は、実際に年長期のこどもと楽しんだ流れと共に、【こいのぼり日時計の作り方】と、この【遊びの中で見え易いポイント】を、合わせてまとめてみたいと思います。
・こいのぼり制作を、理科遊びにもつなげたい時におすすめ
・影/太陽/時間 への興味が広がりやすい
・作る過程で、予想する力や試行錯誤の時間が自然に生まれる
・完成度よりも、「どう考えていたか」を見ると、その子らしさが見えやすい
制作のスタートにも、その子らしさが出る
「(今年のこいのぼり制作は)どんなものを作るのか自分で考える!」と張り切っていた娘。
ですが、何日経っても良い案が出てこなかったよう。
そこで私から「日時計なんてどう?」と、ざっくりとしたお題だけを提示してみたんですね。
今年は、完成系をこちらが決めて渡すのではなく、
こういう時に見ていきたいのは、『うまく作れるか』だけではないですよね。
ここにも、その子らしさがよく表れることがあるんですよね。
材料から発想するのか。
形からイメージするのか。
それとも、ある程度全体像が見えないと動き出しにくいのか。
制作の中身そのものだけでなく、何を足場にして考え始めるのかという『入り方』も、その子を見ていく上で大切なポイントの1つだと感じています。
こいのぼり日時計制作で用意したもの
今回使ったのは、おうちにある廃材が中心でした。
・白い厚紙や画用紙
・ティッシュ箱など、こいのぼり本体に使えそうな素材
・割りピン
・ストローなどの棒状のもの
・セロテープ/のり/ハサミ
・ペン類
我が家が作ったバージョンでは、こんな感じでした。
あくまでも『参考』というスタンスがベスト!
…というのも、「これ、使えそう!」「こっちの方が会うかも!」と、こども一緒に考えながら選ぶところから、すでに学びって始まっているんですよね。
こいのぼり日時計の作り方
作り方は、とてもシンプル。
①土台になる箱を決める
②影が見やすいように、白い紙を貼る
③こいのぼり本体を作る
④影ができる部分に立てる
⑤矢車などの飾りをつける
⑥外に出して、影の位置を観察する
ここで大事なのは、先にも触れていますが、最初から綺麗に仕上げることでないんですよね。
どうしたら回りそうか→試行錯誤力
どこに置くと観察しやすいか→思考力・判断力
こういったことをこども自身が少しでも考えられるような余白を持たせながら、制作遊びを進めていくと、『作業』で終わるのではなく、『アクティブラーニング』の時間となって、積み重なっていくんですよね。
実際にやってみた流れ
今回、娘がこの日時計作りに取り組んだのは、年長さんの時期。
『日時計』と聞いても、まだピンとこない娘だったので、今回の制作遊びでは先ず、私が描いた拙い日時計のイメージ図を描き、説明をしてみたんですね。
そこから、作るのに必要そうな 材料を廃材ボックスから自分で探してもらい…
土台を靴箱にした娘。

そこに影が分かりやすく、見えるように靴箱の白い厚紙を貼っていました。
この時点ですでに、
・どれくらいの大きさが合いそうか
・どうしたら見やすくなりそうか
…といった、小さな判断がたくさん入っているんですよね^^
ちょうど今、娘の中で『測ること』への興味が強く出ている時期でもあり、無駄に箱のサイズなどを測り出しては…メモを取っていたり…(笑)
一見すると遠回りに見えるこうした時間ですが、実はここに【量感覚の土台】や【なんとなく見積もる力】そして、「たぶん、これくらいかな?」と【予想する力】の芽が育つチャンスがあるんですよね。
『測ること』に興味を持っているうちに、どんどんその部分を育てていってくれれば…と思う母です。笑
そして物事を『予想立てる』習慣は、「発想力・創造力」の元になるので 大事な習慣。
どんどん遊びながら、この辺りを楽しんでもらえたらと思うばかりです。
その後、「ティッシュケースの面を厚紙にする!」との事で、箱を壊し、こいのぼり本体を作りはじめ、次は矢車作りへ。
ここで、「回る矢車を作るにはどうしたら良いのだろう…」と、ここで結構考えてしまっていた娘。
でも、この『止まる時間』が、とても大事なんですよね^^
以前の制作遊びで使った、割りピンのことを思い出し、「これが使えるかも!」とつなげていくも…
設置の仕方を間違えたり、向きが逆になってしまったりして、思うように進まず。

ただ、こういう『思った取りにいかない時間』の中にこそ、
・何を手がかりに立て直そうとするのか
・いったん止まっても、また試そうとできるのか
といったことがよく表れるんですよね。
そして、何よりも、色々と試行錯誤をする時間が積めるので、本当に貴重な時間!
やっと、「どうにか出来た!」と思ったら、矢車の位置を逆さに付けてしまっていたという…(笑)
しかも吹き流しを付けるスペース的余裕もなくなってしまったので、出来上がりは本人としてはちょっとガッカリなものになった様子。
ですが、出来上がったら今度はすぐに観察モードへ。
「1時間後には、どこに影が出来ると思う?」と聞くと、「時計の針がこうやって動くから、次はここら辺に来るかも!」と娘なりに『予想立て』をしてくれました^^
作るだけで終わらず、そこから『観察したくなる』ところまでつながったのが、今回いちばん面白かったところでした。
この遊びで見えやすいのは、『手先』だけではない
制作遊びというと、つい『手先を使う活動』としてみられがち。
もちろん、それもあるのですが、実際には、それだけではないんですよね。
たとえば今回のようなこいのぼり日時計では、
・似た素材の中から選ぶ
・大きさや位置を見ながら調整する
・うまくいかなかった時に試し直す
・このあとどうなるのかを予想する
・実際に観察して確かめる
といった色々な力が重なって動くんですよね。
これって、単なる作業というより、小さな設計と検証の時間。
こどもによっては、完成品そのものよりも『測るところ』に夢中になることもあれば、『どうしたら回るか』を考えるところに強く惹かれることもあります。
また別の子は観察や記録の方に面白さを感じるかもしれないんですよね。
だからこそ大切なのは、「ちゃんと作れたか」だけで見ないこと。
・どこで止まり、どこでまた動き出したのか
・何を見て『こうしたい』と思っていたのか
を見ていくと、『その子らしい学び方』が見えやすくなってきたりします。
うまく作れない時こそ、見えてくることがある
こうした制作では、途中でうまくいかなくなることってありますよね。
ただ、こういった時こそチャンス!
こういう時って、
・まずはやってみながら整えるタイプなのか
・形が崩れると気になりやすいのか
・失敗しても切り替えやすいのか
・一度止まると再開に支えが必要なのか
…といった『その子らしさ』が見えやすくなるんですよね。
同じ『手が止まる』でも
・納得いかなくて止まるのか
・頭の中では進んでいるけれど、手が追いつかないのか
…で関わり方は変わってきます。
そう、こういった時間って『うまく作るための時間』というより、その子にとって『心地よい条件』を見つけやすい時間としてみれる時間なんですよね。
年長〜小学生で楽しむ時の関わり方のポイント
よくよくいただくお声に「上手に声掛けができない」「どういう声かけをすると、こおもにとって良いの?」といったお声。
声掛けって、教え込みすぎたりしないようなものの方がうまくいきやすいんです。
たとえば
・どこに置くとみやすいかな?
・次はどうなりそう?
・やってみて、何が違った?
このくらいで十分!

【余白を残す】というのがポイントですね。
逆に、最初から全部説明してしまう感じになったりすると、理科遊びとしては成立しても、その子の考え方や試し方は見えにくくなってしまうんですよね。
なので、『この子の考え方の跡が残る』ように…と心がけてみるのが、良いのかな…と感じます。
学びが広がりやすくなる、問い
作った後に、下記のような問いを添えてみると、学びが広がりやすくなってきますね。
・今の影、どこにある?
・さっきと比べて、どう変わった?
・次はどのあたりにいきそう?
・朝とお昼と夕方で、何が違いそう?
・もし置く向きを変えたら、どうなるかな?
ここでも大切なのは、正解を言ってもらうことではなく、『こどもが自分なりに気づいたことや予想したことを言葉にしてみることですね!
こいのぼり制作を『その子らしい学び』につなげたい時に
季節の制作って、作品そのものよりも、その時間の中で見えてくる考え方のクセや動きやすい条件の方が、実は大きなヒントだったりします。
「楽しんでいたけれど、何が育っていたのかまでは見えにくい」
「うちの子は、こういう時に、どこを見ればいいんだろう」
そう感じられることがある時は、一度『今の様子』を言葉にして整理してみるだけでも、日々の関わり方って、かなり変わってくるものです。
その整理に伴走があるとより深まりそうな場合は、LENSという場がありますので、その際は是非^^
(▶︎LENS)
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